唐船江(伊王島村唐船江)伊王島の大河?

伊王島に行ったときのことバス停名に気になる名前 そう唐船江(とうせんこう)
なんだかいい地名です。

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中国は大河に揚子江や長江、黒竜江なんてまりますがまさにそれを連想させるような響きではありませんか。
とはいっても伊王島みたいに小さな島に大河があるわけありません(笑)
正式なバス停名はホテル唐船江前なのでホテルの名前なのかとも思いましたがちゃんと旧伊王島町の沖之島に小字として唐船江が存在しています。
但し読みは「とうせんえ」になっています。

この唐船江の場所ですが伊王島と沖之島の間の瀬戸(狭い海峡)にある沖之島側の地名です。
現在、島と島の間に橋があるため知らない人は川と間違うような幅しかありませんが海は透き通ってとても綺麗です。

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この唐船江の間を島内バスが走っています。
お隣の伊王島には唐船岳や小字に唐船守があることを考えると唐人船ゆかりの地名であることは間違いなさそうです。
また長崎名勝図絵では香焼島と伊王島の間にある大中瀬戸を唐船が来航の際の目印としたことが書かれています。

さて地名の由来ですが伊能忠敬の測量日記を見ると唐船浦入江口の記載が見られます。
この唐船浦入江が短縮されて唐船江になったと考えられます。
もともと江には入江といった意味もあります。
唐船江(とうせんえ)が漢字から読み間違えてそのまま現在の(とうせんこう)
になったのではないでしょうか。よくあることです。

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この唐船江ですがこんな鳥居もあってちょっとしたパワースポットです。
それにしてもこんな場所を唐船が通ることもあったんでしょうか。
そう思いにふけながらこの狭い海峡をさんぽするのも乙なものです。
海もとても綺麗で私の好きな小さな瀬戸のお話でした。




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