松島の玄関口、釜浦港の目の前にあるのがらくだ岩です。場合によってはらくだ島とも呼ばれています、松島の玄関口にあるので観光客でもすぐに分かります。観光客自体恐らく少ない島と思いますが池島同様に元炭鉱の島で太田地区にはまだ少なからず炭鉱遺産があります。
こんなのんびりした島で港でぼぉ~っとするだけでも幸せを感じそうなのですが、コロナ渦で前のように旅行できない身としては、はやく前に近い形で、せめて帰省できる環境を整えてほしいものです。
らくだ岩ですが、実際は小島に載った2つの岩の港側にあるほうの岩で、見ればらくだそっくりの岩です。後ろにはもうひとつ可愛らしい亀の甲羅のような岩が似た大きさであります。
さて、らくだ岩(島)ですが、小さい小島ですので伊能大図や測量日記に記載はありませんが、大村郷村記には小嶋として釜浦の浦内左手の城ケ鼻の辺、周廻57間、高さ3間、大岩石の小嶋、岩上に古松一株、泊船の繋場になっていることが記されています。残念ながら、当然らくだ表記は見られず、らくだ岩(島)の名称は近年名付けられた名称であることが分かります。
実際、らくだが日本に来たのは江戸時代1821年にペルシャよりオランダ船で日本にやってきて見世物になったらしいのですが(日本書紀にも記述はありますが真偽は不明)、当時は大村藩士でも、いくら長崎に近いとはいえ、知る人は殆どいなかなったでしょうし、まして松島の住民が知ることなどなかったことでしょう。もし、らくだがある程度江戸期でも認知されるような環境だったら江戸期かららくだ岩(島)と呼ばれたかもしれません。それほどそっくりの岩です。
今更ですがらくだ岩(島)の由来は、小島にある港側に近い岩がらくだそっくりなことに由来しています。
上記写真は2010年に撮影された松島村内郷 らくだ岩(西海市大瀬戸町松島内郷)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。らくだ岩標記の左手にある非常に細長く見える小島がらくだ岩(島)になります。
今日は大瀬戸松島の釜浦港に浮かぶらくだ岩のおはなしでした。
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