島というより岩礁レベルの大きさですが、波静かな大村湾だけに外海と違い浸食を受ける可能性も低く小さな木まで生え存在感があるとても素敵な島です。大村湾に囲まれ天気が良ければとても心休まる風景が広がっています。長崎バスが小口港まで運行されており、そこから歩いて10分ほどの場所にありますが本数が減った現在では片道は大江橋まで歩く覚悟がないと公共交通機関で行くには難しい場所です。
写真は小口浦にある住吉神社の鳥居(左側)と恵比須大明神の赤い鳥居(中央右寄)、海側には小さく弁財天島も写っています。大村郷村記によれば小口浦には問役所もあり、郷村記にも小口浦として他の村同様の項目が設けられている点を見ても信仰面を含め当時のこの小口浦一帯が賑わいが伺い知れます。
地名的にもすぐに分かるのですがあえて、弁財天島の地名について考えたいと思います。
伊能大図や測量日記に記載はありませんが(小口浦の記載はあり)、大村郷村記には島として小口浦の対岸にある鵜瀬島とともに紹介されています。辨財天嶋、周廻22間半観世音境内(現在の住吉神社)の脇にあり、高さ3尺ほどの雲母の建石あり、是を辨財天と云といった記載が見られます。島の地名の由来はこの記述の通りで間違いないでしょう。
現在はいつのまにか合併のお陰で長崎市の最果てとも呼べる位置にありますが、まず観光客の来ないお勧めのパワースポットです。
上記写真は2010年に撮影された長浦村尾戸郷 弁財天島(長崎市琴海尾戸町)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。尾戸半島の先端にある小口浦と対岸の鵜瀬島、弁財天島文字左が弁財天島となります。〇は住吉神社の位置です。小口港までは長崎バスで市内から2時間弱ほどかかります。(途中乗り換えあり)
今日は長崎市の最果てのひとつ 弁財天島のおはなしでした。
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