宮ノ上(神ノ島村 宮ノ上)長崎要塞 神ノ島高砲台

神の島1丁目にある池之神社、その上にあった明治34年完成の長崎要塞「神ノ島高砲台」がある地名についてのおはなしです。

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写真は対岸から見た現在の神の島、中心付近が神の島1丁目になります。左端にはドンク島が見えます。1丁目の中腹にあるのが墓場で更に山頂部には現在神の島公園になっている長崎要塞「神ノ島高砲台」跡があり一部遺構も残っています。長崎市内から長崎バスで30分ほどの神の島1丁目まではバスも1時間に5本ほどあり便利な地域です。

長崎要塞「神ノ島高砲台」についてはリンクにある「みさき道人」さまにブログに詳述されています。映画二百三高地に出てきたあの28センチ榴弾砲が8門が長崎港を守るために配置されていました。

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こちらも神の島1丁目の写真ですが左側の長崎バスの右斜め上にある薄緑の屋根が池之神社になります。写真中央部山頂付近が長崎要塞高砲台跡付近です。

小字地名の宮ノ上について考えたいと思います。伊能大図や測量日記に記載はない地名です。まず宮ですがこちらは間違いなく池之神社に該当します、長崎名勝図絵には昔、池があったが涸れ井戸になり、その傍らに池ノ御前の祠があり安産の神様として妊婦が願掛けに参るといった記述があります。

また佐賀藩の「四郎島台場図」には地図上に池ノ御前の記述の他、上の写真の右側山腹集落附近に池ノ御前上と記され、後にこれがもとで、今回紹介する小字地名の宮ノ上になったことが分かります。由来は間違いなく池ノ御前(池之神社)の上(山手の地域)で間違いないでしょう。

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上記写真は1975年に撮影された神ノ島村 宮ノ上(長崎市神の島1丁目)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。〇の部分が池之神社になります。その上手が小字地名の「宮ノ上」で山頂部には明治期に築かれた長崎要塞「神ノ島高砲台」がありました。(現在は神の島公園)

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上記写真は1975年に撮影された神ノ島村 宮ノ上(長崎市神の島1丁目)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。現在とほぼ同じの神の島1丁目、埋立地は開発され長崎バスの神の島営業所ができている点が一番異なる点です。

今日は長崎要塞「神ノ島高砲台」のあった宮ノ上のおはなしでした。

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