
写真は打越付近を走る長崎バス田上行き、この矢上から茂木まで走る路線は海岸線を高台から楽しめる素晴らしい路線でしたが現在はほぼ無いような本数、ただこの周辺や潮見町までは数本残っています。

春日町バス停付近を走る長崎バス、こんな別の行き先がここを2台も走る光景なんてこれから先に見られることはないでしょう。

打越方面遠望、遠くには雲仙も見えます、小さく長崎バスが見えますがそのまま進むと、網場方面に下ります。
さて打越の地名について考えたいと思います。全国的にも見られる地名で長崎でもたまに見られる地名です。長崎バスにも北浦近くに打越バス停があります。小字地名ですので伊能大図や測量日記、長崎名勝図絵にも記載がない地名です。
打越の由来ですが、山を越した場所、町や村の境界を越えた場所などに用いられる地名です。実際、日見村(昔は茂木村)の小崎名にある打越もちょうど網場方面より当時の大石迫(現春日町)へ向かう坂道を登り小峠を越え集落に入る手前にあります。
元々、打越の「打」は恐らく駄馬な打つ意味や海側に対して内陸側といった意味、山の一部などを打って切り崩す意味などが考えられます。「越」はまさに峠や山などを越える意味です。
明治期も陸測図を見ると当時、網場より大石迫(春日町)方面へは現在の道路より山手に駄馬道があり現在の道路には徒歩道程度の道が記載されています。こちらの打越の「打」は上の3つのどれかまでは特定できませんが、いずれにせよ境を超えた向こう側の意味で使われた地名であることに変わりはありません。
今日は小崎名にある打越のおはなしでした。
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