写真は式見側から見た立石、大きな翼のようにも見えますし、太陽を合わせればローソク岩にも見える大岩です。残念ながら付近の斜面が大崩落しており大変危険なためこれ以上は近づくことは不可能です。ドローンや遊覧船でもあると福田崎の洞も付近にあるので本当はいいんでしょうがと思うほど魅力的な海岸線です。ちなみに立石の奥に見えるのが蝶ヶ崎になります。
付記、立石に該当する小字地名は立石平で立石に因んだ地名になっています。平はもちろん崖の意味で使われています。
早速ですが立石の地名について考えたいと思います。小字地名ですらない大岩ですので伊能大図や残念ながら測量日記にも記載はありません。ただ大村郷村記の式見村には記述があり、立石と云う立瀬あり高さ20間、周32間、其形最奇也と記され、当時より存在感のある立石として知られていたことを伺い知ることができます。
もちろんこの郷村記に記された立石が海に立っているように石(岩)であることが由来であることに間違いありません。
海上からこの海岸線を楽しめる航路でもあれば最高なんですが、戦前までは大波止から式見や三重までの航路の他、戦後も西海沿岸商船が長崎~瀬戸~大島~佐世保を結ぶ航路を運航していた歴史があります。
ちなみに長崎港を朝の8時半に出て佐世保港に着くのは13時50分と途中の寄港があるとはいえ相当時間がかかっています。
上記写真は2010年に撮影された式見村向郷 立石(長崎市向町附近)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。福田(手熊)と式見の境界蝶ヶ崎付近にある立石の位置が分かります。
今日は式見にある立石のおはなしでした。
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