墓ノ(高浜村本村名 墓ノ)古里地区にある不思議な地名

今日は墓ノというなんとも中途半端に聞こえる小字地名のおはなしです。

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墓ノ周辺を走る長崎バス、昔は恐らく道路付近まで海岸線だったことが推定されます。長崎バスで市内から1時間ほどの高浜にある古里地区、恐竜博物館よりちょっと手前にある海沿いの集落です。

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同じく墓ノ周辺を走る長崎バス、見ての通り何もないちょっとした小山があるだけの墓ノ、周辺にはお墓も見当たりません。ちなみにお隣の山手には中墓ノという小字地名も存在します。それにしても墓ノだと中途半端に聞こえます。同じ高浜村の浜添(はまぞ)ですし、中途半端な響きで終わるのが特徴の地区なのかもしれません。

墓ノの地名について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記、長崎名勝図絵や長崎古今集覧にも記載のない地名です。墓ノの由来ですが字の如く以前は古里地区のお墓が多少あったことが由来の可能性も充分あると考えられます。ノですが恐らくは野でこの地形ですと荒野が近い意味になります。墓のある荒野から墓ノになった他にノの後に何か文字が続いていたものが時代とともに省略されて墓ノになった可能性も考えられます。その場合ですと当然由来も変わってきますが不明です。

また墓が剥がれる意味で崖の意味の当て字で墓になった可能性もあります。その場合ですと崖にある荒野ですので地形的にもあってます。
上記のことが地名の由来になった可能性が高いと考えられますが特にこれといった決めてもなく断定するのは極めて難しい地名です。

今日は高浜の古里地区にある墓ノのおはなしでした。

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