写真が年崎になります。特に特徴的な岬ではありません。小字地名では境界にあるため為石、川原の両方の小字地名に年崎があります。読みは「ねんざき」です。最初に字を見たときは「としざき」と思いましたが「ねんざき」だっただけに由来が非常に難しい地名と感じました。場所は長崎バス川原本村バス停から為石側に少し戻った場所にある小岬です。
年崎の地名について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記、長崎名勝図絵や長崎古今集覧にも記載のない地名です。年崎の「崎」はもちろん岬の意味で簡単ですが「年」(ねん)が非常に難解です。少なくとも年は当て字と考え、念が本来の由来に近いと推定もできます。その場合は例えば昔、ここでお念仏をよく唱えた岬ともいえますが可能性は低いかもしれません。
また例えば元は「にんざき」だったものが時代とともに転訛して「ねんざき」となった可能性もあるかもしれません、そうなるとまた別の意味になりそうです。ちなみに大瀬戸松島には「ニン崎」という小字地名があります。
正直、残念ですが難解で今のところは念じるに因んだ岬の可能性がある程度で、由来は不明に近い岬です。
上記写真は2010年に撮影された為石村 年崎(長崎市川原町附近)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。
今日は為石と川原の境界にある難解な小岬のおはなしでした。
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