
香焼行政センターから見た梅木崎、写真左手の桟橋向こうに見える小山(魚見岳)の突端にある岬が梅木崎になります。現在は地形図標記で梅ノ木鼻になっています。
ちょうど春先で小山に花が咲いているのが見えます。もしかしたらあの木が梅ノ木で岬の由来になった可能性はあるかもしれません。

香焼行政センターから見た梅木崎(梅ノ木鼻)周辺は鉄工所になっているので残念ながら近くへ行くことはできない岬です。

写真は深堀有海地区から見た梅木崎。
梅木崎の地名について考えたいと思います。伊能大図には記載のない地名ですが測量日記には記載のある岬です。また長崎名勝図絵や長崎古今集覧にも梅木崎として紹介され香焼島の南にあり対岸の恵保崎(深堀)と門の形をなすといった似たような記述があります。残念ながら由来に関する記述は見当たりません。
岬の由来ですが、恐らくは岬の近くに梅ノ木があり春先には花の咲くことから周辺の漁民などには名付けやすい目印になったいたのではないでしょうか。岬または岬周辺にあった梅の植生が岬の由来と考えられます。
あと梅木崎には気になる点がもうひとつ
長崎県郷土誌を見るとこの梅木崎に砲台跡がある記述があります。時代的にいえば少なくとも昭和以前の砲台跡と推測できますが江戸期の台場といえば蔭ノ尾や長刀岩台場が思い出されますがこちらの梅木崎についての記述は今のところ私が見た範囲にすぎませんが見当たりません。
佐賀藩の絵図は伊王島や神ノ島、四郎ヶ島にはいい絵図があるのですが香焼島も同様のレベルの絵図があれば分かるかもしれません。
あるいは明治期に深堀との海峡を守るために設置された可能性はあるかもしれません。
残念ながら今のところは不明です。もし後日分かることがあれば再度掲載したいと思います。

上記写真は1975年に撮影された香焼村 梅木崎(長崎市香焼町)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。
今日は香焼にある梅木崎のおはなしでした。
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