源葛根(神浦村上大野郷 源葛根)長崎の小字地名に多い葛根

今日は外海にある小字地名で長崎地区の小字地名にも割合多い葛根(かんね)に関連する地名のおはなしです。

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写真はさいかい交通鉱泉センター前を走るさいかい交通バス、実は鉱泉センター前バス停ですが以前は長崎バス源葛根(げんかね)バス停でした。鉱泉センターが役割を終えれば元の名に戻る可能性はありかもしれません。

最初に長崎には割合多くみられると書きましたが長崎市内にはいろんな場所に~葛根(当て字が違う場合もあります)と言った小字地名が多く、最初は何を意味するのか分かりませんでしたが、よく字を見れば葛根湯の葛根で、秋の七草のひとつ葛の根であることが分かりました。

葛と言えばやはり根を薬用に使えたり葛湯など食用にも重用されるので非常に重要な植物だったことが分かります。そんな重要な植物であったからこそ長崎にも葛根地名が多かったわけです。

小字地名の源葛根について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記に記載はなく、(大村)郷村記神浦村にも記載のない地名です。ただ郷村記神浦村には山野土産之事に葛根の記載があり江戸期より名産品であったことが伺い知れます。

源葛根の由来ですが葛根はもちろん先に述べた葛の根に由来します。源ですが非常に難解で推定にすぎませんが険(けん)が転訛して(げん)となり当て字に源の字が使われたと仮定すれば、険しい地形に葛の植生があった地であったことが由来と推定できます。ちなみに原(げん)は広い平地を意味しますがこの源葛根付近の地形とは合致しません。

今日は外海にある源葛根のおはなしでした。

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