西海にぽつんとある小島の鼠瀬、ちょうど大瀬戸と松島の中間近くの海域にあるので瀬戸港から出港する池島、松島航路に乗れば近くから見ることができます。右後方に見える細長い島が崎戸で天気が良ければ上五島の島々も見えます。
こちらも連絡船から撮った鼠瀬、灯標があるのでひょっこりひょうたん島みたいに見えます。後方が鴨崎になります。
鼠瀬の地名について考えたいと思います。小さいためか残念ながら伊能大図や測量日記に記載はありませんが、(大村)郷村記瀬戸村には島の部分で紹介され周廻40間程、高さ2間程、瀬戸松島の中央にあり、明和2年(1765)に唐船破船、此処轆轤(ろくろ)場となるといった記載が見られます。また地形図にはしっかり鼠瀬と記載されています。
記録とはいえ、轆轤のようにこの鼠瀬で難破した唐船が気の毒であり、場所が場所だけに航行上では危険な瀬(小島)であることが分かります。瀬の由来ですが、恐らくこの海域を航行する漁民などには鼠に見えたことが由来と考えられます。
今日は唐船破船の歴史がある西海にある鼠瀬のおはなしでした。
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