潟田(村松村戸根郷 潟田)戸根川河口部の干拓地

今日は江戸期は戸根村だった琴海戸根町の小字地名のお話です。

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写真中央を流れる戸根川、その左側が江戸期に恐らく江戸期に埋立てられた干拓地になります。現在地形図状では鴨池団地の標記がされています。わざわざ訪ねる名所ではありませんが、周辺には戸根川の桜並木がある場所ですので桜の時期はお薦めです。

最寄りは長崎バスの下屋敷、もしくは戸根バス停になります。桜並木は戸根橋がいいと思います。市内から長浦や大串行きのバスが走っています。

潟田の地名について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記に記載はなく、(大村)郷村記戸根村にも記載のない地名です。ただ郷村記にはお隣(東側)の小字地名江添に因んだ江添へ新田井樋の記載があり、この戸根川河口部に新田(干拓)が築かれていたことを伺わせます。ちなみに伊能大図を見ると潟田付近は小さな浦(入江)になっており干拓前の様子を伺わせる地図になっています。

由来ですが潟はもちろん干潟で、恐らく戸根川河口部が以前は遠浅の干潟になっていたと考えられます。田はもちろん、干潟を埋立(干拓)し、新田を築いた水田を意味します。

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上記写真は2010年に撮影された村松村戸根郷 潟田(長崎市琴海戸根町)周辺の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。恐らく江戸期は橋の部分から江添へ向かう道路が旧戸根川の川筋でその道路より南側が江戸期に干潟を埋立水田化され、現在は団地になっていることが分かります。

今日は戸根川河口部にある干拓地のおはなしでした。

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