明神ノ上(福田村大浦郷 明神ノ上)正一位稲荷神社付近の小字地名

今日は福田にあった小字地名のおはなしです。

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海に面して鳥居のある素敵な風景が広がっています。現在は大浜町と名を変えた大浦郷、対岸は昔、長崎バスが運営する福田の長崎遊園地がありましたが現在はマリナシティになっています。福田の遊園地と云えば司馬遼太郎氏の街道をゆく「肥前の諸街道」で憤慨している場面を思い出します。

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反対側のマリナシティ側から見た明神ノ上方向、鳥居があるのでいい雰囲気です。最寄りは長崎バス福田線大浜バス停になります。

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写真は小字地名の由来にも繋がる正一位稲荷神社、正一位というと律令下での最高位の位階ですがこちらは神社というより稲荷神に授けられた位階で稲荷神社はふつう正一位のようです。

明神ノ上の地名について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記に記載はなく、長崎名勝図絵や長崎古今集覧にも記載のない地名です。(大村)郷村記福田村には大浦明神山、稲荷大明神、神体座像、例祭11月8日、元禄年中に神社があったことなどが記されています。

地名の由来ですが明神はもちろん、現在の正一位稲荷神社(稲荷大明神)が由来です上はもちろん上側ということで現在も大浜明神公園の公園名として残っています。恐らく元々は稲荷神社の上方(山手)側だけを意味していたと考えられますが、下側も何らかの事情など時代の変遷で含まれるようになったなどが考えられます。

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上記写真は2010年に撮影された福田村大浦郷 明神ノ上(長崎市大浜町附近)の空中写真です。「国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省」より引用。マリナシティの画像下側に稲荷神社があります。

今日は福田にある明神ノ上のおはなしでした。

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