こちらの小字地名、もともと語尾に町がついていたお陰もあり、現在も長崎市内の町名として残されています。
位置的にはちょうど唐人屋敷のあった館内エリアから御崎道を上った高台あり、お隣が活水大などがある東山手エリアになります。
坂道を含め長崎らしさを感じられる処でさんぽにもお勧めです。
小字地名の十人町について考えたいと思います。小字地名ですので伊能大図や測量日記にも記載はありません。長崎名勝図絵や長崎古今集覧には十人町自体の記載はありません。
十人町の由来ですが長崎名勝図絵や長崎古今集覧には由来になる梅香崎遠見番所の役人が住むために建てられた長屋についての記述があります。記述では十善寺郷山手に長屋12軒建て遠見番12人増え水主10人増すといった記述がみられます。
また長崎実録大成には万治2年に長屋10軒、十善寺海手に建て遠見番10人召し抱え水主10人仰せつける記述があり、人数や軒数に若干の違いがみられますが、恐らく唐人番長屋と併設してあった遠見番長屋が十人町の由来になったことは間違いないでしょう。
今日は十人町のおはなしでした。
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